marmotkun’s blog

2023年夏に訪れた John Muir Trail の旅の記録

JMT: Aug. 13 (Day 25) Mount Whitney, Consultation Lake

5時ごろ起きだすと、他のテントはほとんどなくなっていた。Mt.Whitney(4421m)の頂上でご来光をみるために、夜中のうちにテント場を出発するハイカーが主流なようだ。我々は頂上までの景色も見たかったので、いつも通りに起床して、7時にピークに向けて出発。昨夜はあまり寒さを感じなかった。おそらく天気が下り坂なのだろう。低気圧が近づいてきているに違いない。

スイッチバックで標高を上げていくと、Guitar Lakeが本物のギターの形に見えてくる。麓のLone Pine 方面から延びる Whitney Trailとの合流点(4110m)に到着。ここから山頂に往復することになるため、バックパックを降ろしアタック装備に切り替える。いよいよ最後の3.8kmである。

 

荷重から解放され、足取り軽くペースを上げると途端に胸が苦しくなる。空気がかなり薄い。気圧は550hPaなので、空気中の酸素濃度も平地の半分くらいだ。最後の雪渓はkeep rightでかわし、右側のゴーロを登りきると山頂の石室が見えた。スミソニアン研究所が気象観測を目的に建てた小屋である。

あと数分。ついにアメリカ合衆国本土の最高峰に到達した。我々の登頂を祝福するかのようにガスは晴れ、360°パノラマでハイシエラの峰々が見渡せた。25日間もかけて歩きとおした道のりに思いをはせる。Consultation Lake方面に向けて下っていると天候が悪化して本格的に雨が降ってきた。雨や雹にかわり、やがて吹雪になった。3600m付近にようやく平らな場所を見つけ、テントに逃げ込んだ。