marmotkun’s blog

2023年夏に訪れた John Muir Trail の旅の記録

JMT: Aug. 9 (Day 21) Dollar Lake, Arrowhead Lake, Rae Lake

この日はパス越えがないのでのんびり進むことに。クリーク沿いの巨木の森とシエラ晴れの群青のコントラストが美しい。
記録的な積雪と嵐の影響か、倒木がトレイルを塞いでいるエリアが続く。トレイルを大きく外れて迂回する個所ではFarOutが非常に役に立つ。森の中で見通しが悪いと、紙の地図とコンパスで地形読みするのは難易度が高いが、GPSマップだと見通しの良し悪しは関係ない。Doller LakeとArrowhead Lakeにはトラウトが沢山泳いでいる。パス付近の氷河が織りなす荒涼とした景観とは対照的だ。Rae Lakes手前でサンダー隊長が後ろからやってきて「2時間後にサンダーストームがやってくるから早くテントを立てたほうがよい。」とのこと。彼のスマートウォッチの気圧計が急激な気圧低下を検知してアラートを出しているらしい。この日は早めに切り上げて、Rae Lakesの中州にある美しいキャンプサイトで釣りや洗濯をしてゆっくり過ごす。結局、ストームはやってこなかった。



JMT: Aug. 8 (Day 20) Pinchot Pass, Wood Creek Crossing

Bishop Lakeに次いで寒い朝。テントが凍りついた。ここから300mほど標高を上げてPinchot Pass(3688m)を目指す。パス付近を除き、雪は少な目。斜度もMather Passほどきつくないが、空気が薄くて息苦しい。パスを越えた後はWoods Creek沿いに約1000m標高をどんどん下げる。ガレ道で歩きにくい。スノーブリッジが数か所残っていた。

Woods Creek Trailとの分岐の渡渉点付近までくると、巨木の森の様相。鉄製の橋はダメージなし(Facebookではこの橋は使えないといった偽情報が投稿されていて心配していた)。橋を渡った先でキャンプ。我々がキャンプサイトに一番乗りしたあと、最終的には15張りくらいのテントが立った。焚火(JMTでは最後)をしていると女性レンジャーがやってきてPermit Check。



 

JMT: Aug. 7 (Day 19) Mather Pass, Lake Majorie

PalisadeのUpper Lakeを過ぎるとU字渓谷の奥にMather Passが見える。北側斜面で雪が多いが斜度はそれほどでもない。朝の締った雪渓にマイクロスパイクがよくきく。が、サンカップに足を取られて何度も転倒。ペースが上がらない。

右前方がPalisade渓谷のどん詰まりで、円形劇場のような地形になっている。周囲の岸壁の様相といい、あきらかに氷河が削った谷なのがわかる。パス直下、左方向に急斜面のスイッチバック・トラバースを繰り返す。サンダー隊長とズッコケのペアが続いて登ってくる。けいし選手が刻んだトレースのことを「Proper Job!」と褒めてくれた。パスを越えた後は恒例の急なスイッチバック。斜度が緩やかになったところで、尻滑りでMeadowまで一気に下る。サンダー隊長が落としていた腕時計を拾って届けてあげる。その後は快調に飛ばしてLake Majorie手前でキャンプ。

 





JMT: Aug. 6 (Day 18) Grouse Meadeaws, Palisade Lakes

Kings River沿いに緩やかに高度を上げていく。Grouse Meadowsの湿原にはきれいにS字を描く美しい川があり、絵にかいたような景色が広がる。トレイルを左に折れてPalisade Creekを8kmほど進むと本格的な登りに。いよいよGolden Staircaseである。かつてJMTの工事の中で「黄金の階段」と名付けられたこの岸壁は標高4023mのForester Passと並んで悪名高い難工事区間だったらしい。激しくスイッチバックして高度を一気に上げた先に、Palisadeの岩峰群が扇のように立ちはだかる。岩稜の足元にPalisade Lakesが静かに佇み、湖のアウトレットでは無数のトラウトが遊んでいる。

昨日のBishop越えと今日のGolden Staircaseの上りで疲労が蓄積されてきたので、PalisadeのLower Lakeで早々にキャンプして休息することにする。トラウトが入れ食い状態。夕方にはマーモットたちが沢山遊びに来た。

 

 

JMT: Aug. 5 (Day 17) Bishop Pass, Le Conte Canyon

Bishop Lakeを出発して、Le Conte Canyon経由でJMTに合流し、Kings River沿いを行けるところまで。テントサイトから1.5時間ほどで雪中のBishop Pass(3650m)を越える。早朝のほうが雪が締っていて歩きやすい。

Bishop Passの看板にはNPSによる手書きメモが。San Joaquin Riverの橋の損傷によるトレイル閉鎖の警告と共に、Bishop PassからLe Conte Canyonに下りる途中の橋もダメージを受けているとのこと。初耳である。パスを下る途中に出会ったハイカー(女性3人組)はその橋を渡ってきたとのことで、完全には壊れていないけど保障はできないよ、とのこと。我々もだましだまし渡ることに。

Le ConteからMiddle Fork Kings River沿いを南下し、Palisade Creek Jct手前でキャンプ。PCTハイカーが通りかかり、素敵なキャンプサイトだとほめてくれた。PCTハイカーは独特のトラッシュ感がでていて、会うとPCTハイカーを見分けられる。

 

 

JMT: Aug. 4 (Day 16) South Lake, Long Lake, Saddlerock Lake, Bishop Lake

朝、Bishopの老舗パン屋Erick Schat's Bakeryによって夕食用のフォカッチャを買い込んで168号沿いでヒッチハイク。10分も待たず、San Diegoから車で旅行中のRyan(Wisconsin出身のITエンジニア)がSouth Lake THまで乗せてくれた。彼は来年彼女と日本旅行を計画しているらしく、日本のおすすめスポットをしきりに聞かれる。学生時代に日本語も習っていたとのこと。メールアドレスを交換して、彼らが日本に来た時は旅のサポートをすることを約束する。

South LakeからBishop Pass手前のBishop Lakeまで高度上げ。食料10日分の荷重と昨晩の寝不足で調子が上がらず、この日は8kmほどしか前進できず。Bishop Lakeのキャンプサイトはとても美しいが、夜は酷寒で夜中に何度も目が覚める。翌朝、朝露でテントはバリバリに凍り付いていた。





JMT: Aug. 3 (Day 15) Piute Lake, North Lake, Bishop

Piute TrailはFarOutのダウンロードMAPの外のエリアなので、GaiaGPSが頼り。思いのほか上り基調。3400m付近の高層台地をどこまでも延びるシングルトラックが気持ちよい。右手にはハイシエラの名だたる峰々。その向こうにはEvolution ValleyのJMTハイライト区間が広がっているかと思うと少し悔しいが、こっちはこっちで素晴らしい景観。遠目にシカより小ぶりな動物の群れ。ほどなくして、JMTのトレイルネーム(なんちゃらOnion Sprouts?)をもつ白人ハイカーに会ってしばし談笑。奥さんとPiute Jctで合流しSOBOするとのこと。

North Lake近くになるとデイハイカーやトレイルランナー多数。
North Lakeからヒッチハイクを2台乗り継ぎBishopの町のモーテル(Travelodge)へ。リサプライ&洗濯で大忙し。ヒッチハイクで乗せてくれたご夫婦はとてもハイカーフレンドリーだった。2回目のリサプライは、勝手知ったる感じで馴染みのVONSと地元アウトドアショップ(Sage To Summit)で効率よく10日分の食料を調達(1日分は予備)。